血糖値と睡眠の質|夜間の中途覚醒を防ぐ低GI食の工夫

目覚めが悪い女性

夜中に何度も目が覚めてしまって…翌朝スッキリ起きられないんです

睡眠に悩んでる女性

寝る前にちょっと食べると落ち着くけど、逆に眠りが浅くなる気がして…

そんな悩みはありませんか?

ニン

実は“血糖値の乱高下”が原因かもしれません

夜遅い高GI食(白米・菓子パン・甘い飲料など)は
血糖値を急上昇させ、インスリンで急降下→低血糖を招きます。

このシグナルで交感神経が働き、動悸や発汗、
中途覚醒が起きやすくなるのです。

結論
就寝前は低GI食品を選び、食べるタイミングを工夫することが、
深い眠りを守るカギです。


本記事では、夜向けの低GI間食リスト、就寝前2〜3時間の
過ごし方テンプレ、睡眠サポートグッズまで徹底解説。

「何を」「いつ」「どれくらい」食べればいいかが分かれば、
今夜から眠りは変わります。

目次

睡眠を妨げる「血糖値スパイク」の正体

夜ぐっすり眠りたいのに、気づけば夜中に目が覚めてしまう…。
その見えない原因のひとつが、体内で起こる 「血糖値スパイク」 です。

血糖値スパイクとは、血糖値がジェットコースターのように
急上昇→急降下 する現象のこと。

夜遅くに白米や菓子パン、甘い飲み物など“高GI食品”を摂ると、
血糖値は一気に跳ね上がります。

その後、インスリンの働きで急降下し、低血糖状態へ。

このとき体は「危険だ!」と反応し、アドレナリンを分泌。

交感神経が優位になり、動悸・発汗・中途覚醒・
早朝覚醒 を招いてしまいます。

つまり、血糖値スパイクは「眠りの質を下げる見えない犯人」。

深い眠り(徐波睡眠)に入る前に体を無理やり
目覚めさせてしまう、やっかいな存在なのです。


どうして夜中に目が覚めてしまうの?

  • 夜遅い高GI食 → 急上昇→急降下(低血糖)
  • 低血糖シグナルでアドレナリン分泌 → 覚醒・動悸・発汗
  • 浅い眠り・トイレ覚醒・早朝覚醒が増える

低GI食品で眠りが変わるワケ

  • 上昇カーブが緩やか → 夜間の低血糖リスク軽減
  • 満腹感が持続 → 夜食ドカ食い防止
  • 腸内環境が安定 → セロトニン・メラトニン合成サポート

高GIの食べ方チェックリスト

夜の眠りを妨げていないか、1分でセルフチェックしてみましょう。

  • □ 夜9時以降に白米・うどん・ラーメンを食べている
  • □ 寝る前につい菓子パンやスイーツを食べてしまう
  • □ 甘い缶コーヒーやジュースを寝る前に飲んでいる
  • □ 夜食は「パンだけ」「フルーツだけ」で済ませがち
  • □ 寝る直前に満腹になるまで食べている

3つ以上当てはまる人は、血糖値スパイクが眠りを妨げている可能性大。
次の章で紹介する「低GI食品の取り入れ方」へ進んでみましょう。


就寝3時間前からの“過ごし方テンプレ”

T-180〜120分:夕食

  • 食べ順:野菜 → たんぱく質 → 主食
  • 主食は 玄米・雑穀・十割そば・全粒粉パン
  • 揚げ物や砂糖の多いソースは避ける

食べる“順番”を意識するだけで、血糖値の上がり方は変わります。


T-90〜60分:軽い活動

  • 食後10分のウォーキング
  • 入浴+ストレッチで副交感神経優位へ

軽い運動と入浴で、体をリラックスモードに切り替えましょう。


T-60〜30分:飲み物と口寂しさ対策

  • デカフェ・ルイボス・カモミール
  • 空腹時は低GIミニ間食を(下記リスト参照)

カフェインを避け、ノンカフェイン+低GIおやつで夜の安心感を。


T-30〜0分:光と呼吸

  • 照明を落としスマホを控える
  • 室温18〜20℃目安
  • 口すぼめ呼吸(4秒吸って6秒吐く×5セット)

光と呼吸で“眠気スイッチ”を押す習慣を。


睡眠のための低GIミニ間食リスト(就寝1時間前まで)

組み合わせ例

  • 無糖ヨーグルト+ナッツ
  • カッテージチーズ+冷凍ブルーベリー
  • 絹豆腐+しょうが少々
  • オートミール15g+温かいミルク
  • わかめ・豆腐入り味噌汁

たんぱく質+低GI炭水化物を少量。安心して眠れるおやつです。


NG食品

  • 菓子パン・白米おにぎり・加糖飲料
  • 「フルーツだけ」「パンだけ」など単独炭水化物

単独の糖質は血糖値のジェットコースター。夜のおやつには不向きです。


睡眠をサポートするおすすめ商品比較表

商品名カテゴリ特徴・メリットおすすめシーン
無糖ヨーグルト+ナッツ夜向け低GIミニ間食血糖値安定
腹持ちがよく食べすぎ防止
夜の小腹対策・甘い物を控えたい時
カッテージチーズ+ブルーベリー夜向け低GIミニ間食高たんぱく+抗酸化成分
セロトニン合成サポート
寝る前に栄養をバランス良く摂りたい時
オートミール+無糖ミルク夜向け低GIミニ間食緩やかな血糖値上昇
食物繊維で腸内環境サポート
夜食に少し満足感が欲しい時
ルイボスティーデカフェ&ハーブティーカフェインゼロ
抗酸化作用で体をリセット
就寝前のリラックスタイムに
カモミールティーデカフェ&ハーブティー鎮静作用
入眠サポートに古くから利用
寝つきを良くしたい時
ホットアイマスク(USB加熱・タイマー付き)ナイトリラックスアイテム目の疲れ改善
温熱効果で副交感神経を優位に
ベッドでリラックス・PC作業後
超音波加湿器(自動オフ機能つき)ナイトリラックスアイテム空気の乾燥対策
快適な睡眠環境づくり
冬やエアコン使用時の寝室
ナイトプロテイン(無加糖タイプ)ナイトプロテイン夜のたんぱく質補給
甘い物欲求を抑える
運動後・小腹が空いた時

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理学療法士おすすめ|寝る前3分ルーティン

眠る前の3分で体をゆるめると、呼吸が整い、血流が改善し、
自然と副交感神経が優位になります。難しい器具は不要。

布団の上でできる簡単なルーティンです。


① 肩甲骨まわし(10回)

  1. 両肩に手を置き、肘で大きな円を描くように回します。
  2. 前から後ろへ10回、その後ろから前へ10回。
  3. 動きはゆっくり大きく、呼吸を止めないのがポイントです。

効果:肩や背中のこりをゆるめ、胸が開きやすくなるので呼吸が深くなります。


② ふくらはぎストレッチ(左右30秒)

  1. 壁やベッドの端に手を添え、片足を一歩後ろに引きます。
  2. 後ろ足のかかとを床につけたまま、前足に体重をかけていきます。
  3. ふくらはぎが伸びているのを感じながら左右30秒ずつ。

効果:足の血流を促し、むくみ解消や冷え対策に。夜のリラックスをサポートします。


③ 腹式呼吸(吸って広げ、吐いて緩める×5回)

  1. 仰向けに寝て、両手をお腹にのせます。
  2. 鼻から4秒かけて息を吸い、お腹をふくらませます。
  3. 口から6秒かけて吐き、お腹をゆるめます。
  4. これを5回繰り返しましょう。

効果:副交感神経が優位になり、心拍が落ち着いて“眠りスイッチ”が入ります。



「肩甲骨 → ふくらはぎ → 呼吸」の流れで、
上半身・下半身・自律神経の順に整えるのがポイント。

布団の上で3分、続けるだけで眠りに入りやすくなります。


Q&A:睡眠と血糖のよくある悩み

Q1. 夜プロテインはアリ? → アリ。ただし少量・無加糖タイプを。
Q2. お酒は寝つきに効く? → 初期は眠れるが覚醒を招き逆効果。
Q3. 甘いものがやめられない… → 夕食の主菜不足が原因。まずはたんぱく質UP。


まとめ|低GIで眠りの質を取り戻す

夜の目覚めは「血糖値の乱高下」が原因かもしれません。

就寝3時間前の食事設計+低GIミニ間食+リラックス環境
組み合わせれば、深い眠りが手に入ります。

今日からできる第一歩は
「夜のお菓子を無糖ヨーグルト+ナッツに変えること」

眠りの質が変われば、翌朝の元気も、日中の集中力も変わります。


血糖値と睡眠にまつわる雑学10選

  1. 夜中の“おやつ欲”はホルモンのせい
    睡眠不足や不規則な生活によって、食欲を増進させるホルモンであるグレリンが増加し、満腹感をもたらすホルモンであるレプチンが減少します。このホルモンバランスの乱れが、夜間の食欲増加につながります。

  2. 寝不足は“夜間の血糖値乱高下”を助長する
    たった1日睡眠不足になるだけで、インスリンの効きが悪くなり、食後の血糖値スパイクが強く出やすくなると報告されています。

  3. 白米より“冷やご飯”の方が眠りに優しい
    ご飯を冷やすと、でんぷんの一部がレジスタントスターチ(難消化性でんぷん)に変化します。これは食物繊維と同様の働きをし、血糖値の上昇を緩やかにする効果があります。

  4. お相撲さんの“ちゃんこ鍋”は実は低GI?
    ちゃんこ鍋は、野菜やキノコ、海藻類といった食物繊維が豊富な食材を多く使用するため、血糖値の上昇が比較的緩やか(低GI)になります。ご飯を大量に食べなければ、睡眠に良い影響を与えます。

  5. 江戸時代の夜食は“味噌汁”が定番
    味噌汁は消化が良く、低GI(グリセミックインデックス)な食品です。また、味噌には睡眠をサポートするアミノ酸も含まれているため、理にかなった夜食と言えます。

  6. 昼寝しすぎると夜の血糖値も乱れる
    長すぎる昼寝(特に30分以上)は、夜の睡眠リズムを崩すだけでなく、体内時計に悪影響を与え、インスリンの分泌リズムを狂わせる可能性があります。

  7. 夜カフェインゼロのお茶=古代エジプトも実践
    カモミールは古くから鎮静作用やリラックス効果があるハーブとして、安眠のために利用されていました。これは現代のハーブティーの利用法と共通しています。

  8. 睡眠不足は“お菓子欲”を増やす
    睡眠不足でレプチン(満腹ホルモン)が減り、グレリン(食欲ホルモン)が増えるため、甘いものや高カロリーなものを食べたいという欲求を強めます。

  9. “夜食にフルーツだけ”は要注意
    フルーツには果糖が含まれており、単独で摂取すると血糖値を急上昇させ、その後の急降下(低血糖)を引き起こすリスクがあります。これが夜間の覚醒につながることもあります。

  10. 実は“寝る前のヨーグルト”は万能
    低GI・たんぱく質・腸内環境改善のトリプル効果。ナッツやベリーをちょい足しすれば、セロトニン→メラトニン生成までサポート。

参考文献

  1. Osaka City University. (2015). Relationship between diabetes, blood glucose control, and sleep quality. DM-net.
    https://dm-net.co.jp/calendar/2015/023361.php
  2. Kwansei Gakuin University Sleep Research Team. (2022). Association between blood glucose variability and sleep latency. note. https://note.com/kgraph_/n/n9b874a462081
  3. Okoshi, Y. (2016). Studies on melatonin alterations and brain … [Doctoral dissertation, Hokkaido University]. HUSCAP. https://eprints.lib.hokudai.ac.jp/dspace/bitstream/2115/61678/1/Yumi_Okoshi.pdf
  4. Japan Lactic Acid Bacteria Society. (2025). Dietary habits for better sleep quality. NSK News, (528), 27–30. https://www.nyusankin.or.jp/wp/wp-content/uploads/2025/04/NSKnewsNo528cc_27-30.pdf
  5. Kobe Kishida Clinic. (2023). Is postprandial sleepiness caused by an insulin spike? Kobe Kishida Clinic Official Website. https://kobe-kishida-clinic.com/diabetes/insulin-spike-after-meal/

※本ページに掲載している価格・情報は更新時点のものです。実際の価格や詳細は各ショップの商品ページをご確認ください。ご自身のライフスタイルや目的に合ったものを選ぶことをおすすめします。

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この記事を書いた人

1984年、鹿児島県生まれ。
理学療法士で15年病院勤務。
2025年6月からブログ開始。

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